血圧が年齢を重ねても上がらない一定血圧を維持できれば健康を保つことができることでしょう。

しかしながら、統計を見てきたように年齢が高くなるほど高血圧症になる傾向がわかります。

もし、20代の血圧が維持できたならば、血管のしなやかさも維持されることでしょう。

 

では、血圧が上がるという事は、どういうことを示しているのでしょう。

まず、血圧というものについて再確認しておくことにしましょう。
血圧とは、「心臓が血液を動脈に送り出すときの圧力のこと」をいいます。年齢を重ねると血管にしなやかさがなくなり血管が「動脈硬化」を起こすとされます。

今まで見てきた統計からわかるように

「動脈硬化」が起こると狭い血管に一定量の血液を送り出すためさらに血圧が高くなります。
これは「高血圧 ➡ 動脈硬化 ➡ 血圧上昇」という負のスパイラルをつくりだし「動脈硬化」を促進してしまいます。

「動脈硬化」は全身の動脈で起こりさまざまな病気を引き起こすとされます。

 

それでは、血圧が上がる原因は何なのでしょうか。一般的に次の4つが挙げられています。

(1)肥満
 肥満になると、大きな体の隅々まで血液をいきわたらせる必要があり一度に血液を送り出す量が増加するため血圧が上がる。

 
(2)塩分の取りすぎ
 塩分を摂り過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなり濃度を下げるために水分を体に溜め込みその結果血液量が増え血圧が上がる。

 
(3)ストレス
 ストレスは交感神経の働きを高めるため、心拍数が上がるなどした結果、血圧が上がる。

(4)喫煙
 喫煙は、末梢血管の収縮するため血圧が上がる。

高血圧の状態が続くのを「高血圧症」といい、高血圧症の場合、血管壁の内側がダメージを受けてもろくなったり、しなやかさが失われ硬くなったりします。いわゆる、この状態が「動脈硬化」です。動脈硬化は全身の太い血管から細い血管まであらゆる血管に起こります。

(1)肥満になると血管の内側に脂肪が付着し血液が通りにくくなります。

 スタチン(LDLコレステロールを下げるために使われる脂質異常症の薬)

 ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)(血圧を上昇させるホルモン「アンジオテンシン※」が作られないように働く薬)
 ※内臓脂肪が増えると脂肪細胞自体からの分泌が高まり、血液中のアンジオテンシンを増加させて血圧を上昇させる物質。

(2)塩分のとりすぎは、加工品やスナック菓子は製造工程で塩がよく使われており、またリンのとりすぎになりカルシウムの吸収を妨げられカルシウムを摂取していても排泄されてしまいます。その結果、副甲状腺ホルモンが分泌されカルシウムを骨を溶かし調達することになります。ミネラルバランスはとても重要な事です。

慢性的にカルシウム不足が続く場合、副甲状腺ホルモンを出す指令が頻繁に出され骨からカルシウムが過剰に溶け出してしまいます。その結果、血液中のカルシウムが血管壁や脳、軟骨、免疫細胞などに入り込んでしまいます。その結果、血管壁にカルシウムが付着し血管が細くなってしまいます。

カルシウム拮抗薬 (動脈の血管壁にカルシウムイオンが多く流れ込まないようにする薬)

(3)ストレスは、精神的なストレスと生体的ストレスがあり自律神経が交感神経と副交感神経をコントロールしています。生体リズムが正常な状態から外れると全ての生理現象に狂いが生じてしまいます。自律神経の乱れを正常にし維持する事が大切となります。

α1(アルファワン)遮断薬(自律神経に作用し血管の収縮を抑え血圧を下げる薬)
β(ベータ)遮断薬 (α1阻害薬と同様、自律神経に働きかけ血管の収縮を防ぐ薬)

(4)喫煙が身体に害があることはすでに証明されており抹消血管の収縮を起こすことは周知のことですので特に触れる必要はないかと思われます。

 

このように毎日の生活の習慣からくるものが加齢とともに血管の硬化につながっています。問題は、生活習慣を改めればいいのですが、薬の服用でコルステロールを下げてみたり、内臓脂肪が増えると脂肪細胞自体から分泌されるホルモンを阻害したり、カルシウムが血管壁に付着しないようにカルシウム拮抗薬を飲んだり、自律神経に作用し血管の収縮を抑えたりといった、原因による生理現象を無理にゆがめる、いわゆる見た目の血圧数値を正常値に合わせるといったことを行っていると、今度は徐々に認知症やアルツハイマー病に発展してしまいます。

 

では、根本となる原因はいったいなんなのでしょうか。続きは老化スピードを遅くするには⑤で。

 

 

 

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